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ブルーモスク 

 

 

 

 

 ブルーモスクはアフメット一世によって一六〇九年から七年間かけて一六一六年に建造されたモスクでスルタンアフメットジャミィが正式な名称である。
 ブルーモスクは六本のミナレット(尖塔、一日五回メッカのカーバ神殿に向かって礼拝する時間を知らせる為に建てられた塔。)を備え、高さ四三メートル、直径二七メートルの大きなドームが有り、そのドームを取り囲む様に四つのドームが有る。モスクの柱廊の天井も三〇のドーム屋根になっている。
 遠くから見るとドームが折り重なっているように見える。内部は四本の巨大な柱でドームを支えステンドグラスから差し込む淡い光がイズニック・タイルの淡いブルーをより美しく際立たせている。
 一般にブルーモスクと云われるのは内部の壁、柱、天井の装飾に使われているイズニック・タイルの青を基調としたタイル装飾からきている。
 そして二六〇も有る窓の全てにステンドグラスが嵌められていた。青を基調としているので派手さは無いが豪華、華麗な装飾である。壁を飾るタイルは通常我々が知るタイルとは掛け離れた美しい磁器である。
 ガイドブックによると二一〇四三枚のタイルが嵌め込まれ、当時タイル一枚が銀貨一八枚に値したそうである。
 ブルーモスクはトルコ最大のモスクで礼拝所はとにかく広い、縦五三メートル、横五一メートルもあり、床には絨毯が敷き詰められている。絨毯には四角い模様が有り、この模様が礼拝の時占有できる一人分の広さである。礼拝所にはおよそ一二〇〇人収容出来るとの事。
 モスクは基本的には女人禁制であるがブルーモスクには、奥まった所の二階に女性が礼拝出来る場所がある。
 ブルーモスクの見学を終えて広い公園の中を歩いてアヤ・ソフィア大聖堂に向かう途中に高さ二十五メートルも有る巨大なオベリスクが聳え立っている。このオベリスクは東ローマ帝国の時代にエジプトからコンスタンチノープルに運ばれ、ここに立てられた。

 
 オベリスクを眺めているとトルコの物売りの少年が「ムッシュ」と声を掛けて来た。物売りの子供は男性には「ムッシュ」と声を掛け女性には「マダム」と声を掛けてから売りたい品物を見せて千円、千円と売り込んでくる。大半の子供達は片言の日本語を解し、この時も「日本語で書かれたイスタンブールのガイドブックだこの絵葉書を三冊付けるから千円で買ってほしい。」と日本語で告げ、いらないと伝えると「おねがい」と云われ、家内からも買ってやったらと云われて財布を見たが生憎千円札が無かった。十ドル札を差し出すと「まって」と云って年長の少年に相談しポケットから百円硬貨を取り出し「おつり」と云って差し出した。
 トルコの物売りの少年達が片言の日本語を解する事にも驚かされたが律儀にもお釣りを差し出した事にも驚かされた。
 次に「ムッシュ」と声を掛けて現れたのはトルコのこま独楽を売る少年であった。この少年も「ムッシュ」、「トルコの独楽です十個千円買ってください。」見ると長い紐の付いた独楽であった。「どうやって回すの」とたずねると独楽に長い紐を巻き付け地面に叩きつける様に投げると独楽は勢い良く回り、紐を操って独楽の曲芸を見せてくれた。十個はいらないので一個で良いと云って一ドル札を渡すと「百円です」と答え、おつりは要らないと云うとにっこり笑って立ち去った。
 この様にトルコの物売りの少年は為替相場を理解している事に驚かされた。

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